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講義動画

メディア講義として作成した動画です。YouTube にリンクします。

基礎無機化学

理系の初年次大学生向けに開講している講義(全15回)に相当する内容をメディア化したものです。タイトルは無機化学ですが,特に前半は化学全般の基礎となる事項を扱いますので,無機化学に特化した内容ではありません。化学を専門とする,しないに関わらず,すべての理系学生の方に学んでいただきたい内容です。大学に入学して最初に学習する原子論,結合論,ならびに基礎的な熱力学の講義を履修済みであることを想定していますが,復習しながら進めますので,高等学校で化学を学んだ方であれば理解できると思います。

原子構造と元素の周期性

第1回  第2回  第3回  第4回

水素類似原子の Schrödinger 方程式の解としての原子軌道を導入し,原子が持つエネルギー構造と,その実空間における電子密度分布を学びます。原子軌道の拡張として,多電子原子の電子構造を考え,元素の周期性と電子配置との関係を考察します。

化学結合と構造

第1回  第2回  第3回

化学結合,そして化学結合によって生じる分子の立体的な構造についての考え方の基礎を学びます。経験的な Lewis 則,VSEPR 則から話を始め,より現代的で量子化学に基づく化学結合のとらえ方である原子価結合理論と分子軌道理論の基礎について学びます。

(訂正)第3回の 25:56 で,ホウ素 $\ce{B2}$ の $\pi_{2\ao{p}}$ 軌道の2電子が同じスピンになっているのは作図の間違いで,正しくは 34:51 の↑↑となります。

酸と塩基

第1回  第2回  第3回  第4回  第5回

酸・塩基は,化学反応を分類して理解するうえで非常に重要な概念です。高等学校では水素イオン(プロトン)の授受を基準とした Brønsted の酸・塩基について学習しますが,ここではその考え方をさらに深めるとともに,プロトンではなく,電子対の授受に着目した,Lewis の定義による酸・塩基を導入し,有機溶媒中で起こるものを含め,多種多様な化学反応が酸塩基反応として理解できることを学びます。

酸化と還元

第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回

酸化還元反応は,電子のやり取りが関わる化学反応です。ここでは酸化還元反応の例としてよく知られた電池を題材に,酸化還元反応が起こる方向性を知るために重要な,標準電極電位という考え方を導入します。また,酸化還元が関わる平衡定数や溶解度積などの熱力学的パラメータと電池電位の関係について学びます。

典型元素

第1回  第2回  第3回  第4回  第5回  第6回  第7回  第8回  第9回

典型元素の基本的な性質と特徴,応用範囲について概説します。事典的に網羅するのではなく,身の回りや社会とのつながりが深く,報道などでも目にする機会がある元素や化合物について,化学的な背景とともに紹介します。

dブロック元素

第1回  第2回  第3回

$\ao{d}$ ブロック元素(遷移元素)について学習します。各元素の特徴や用途について概観し,社会や産業とのつながりを考えます。

無機放射化学演習(錯体化学編)

化学専攻の学生向けに開講している演習授業のうち,錯体化学に関するものをメディア化したものです。実際の講義は全5回ですが,動画は単元ごと(4つ)に分けています。演習ですので,錯体化学の講義を別途履修していることを前提としていますが,基礎から復習しながら解説します。

第1回 結合と構造

錯体は,化合物の表記や命名に,特有のやり方があります。命名は化学の本質ではありませんが,基礎的な約束事を知っておくと,名前を聞いたときにその構造が頭に浮かびやすいので,学習が楽になります。また,錯体は幾何学的な構造をとるものが多いので,その構造に基づいた,特有の異性体が存在します。錯体で見られる異性体の種類や構造についても学習します。

(補足)19:00​ くらいより,表記法で[金属→陰イオン性配位子→中性配位子]と説明していますが,最近は[金属→配位子は配位元素記号のアルファベット順]となって いるようです。例えば,$\ce{[Rh(CO)2I2]-}$ はヨウ化物イオンが陰イオン性配位子 ですが,後ろになります。ただし,実用上は古いルールも通用しますので,あまり気にしなくても良いと思います。

第2回 結晶場と配位子場

結晶場の考え方は,錯体の電子構造を理解する第一歩です。ここでは,錯体の幾何学的構造を最大限に生かして,自由イオンとは異なる,錯体中における金属イオンの電子状態を学びます。また,結晶場の考え方に,軌道間相互作用を取り入れることで,配位子場の考え方へと理解を深めます。

(補足)講義では配位子場安定化エネルギーについて,安定化したものを負値とするとして説明していますが,教科書によってはこれを正値と定義するものもありま す。この場合,$P$ は電子間反発による不安定化を表すので,逆に負値となります。教科書等を参照にする際は,どちらの定義が用いられているのかを確認する ようにしてください。ただし,世界的に使われている著名な教科書で,特に最近 のものは負値で記述しているものが多いようです。

第3回 色と磁性

実験で新しい錯体が得られたときに,その光物性や磁性から,錯体の電子構造に関する情報を得ることができます。ここでは,その理論的根拠となる,錯体の電子構造と,錯体が示す分光特性や磁性との関係を結晶場,配位子場の考え方に基づいて学びます。

(訂正)1:37:36 付近で $\ao{p}$ と $\ao{f}$ 間の遷移が許容と言ってますが,間に$\ao{d}$ が入っていて奇-奇ですので禁制です(板書では $\ao{p}$ と $\ao{f} $ の間に $\ao{d}$ を書いていないため言い間違えました)。

第4回 平衡と反応

錯体には,反応試薬や触媒としての機能を示すものがあります。また,光合成や生体内の酵素反応には,錯体が反応中心として重要な役割を持つものが多くあります。錯体の化学反応を考える基礎として,錯体の安定性や平衡状態,電子移動反応について学びます。

磁性化学の基礎

磁性測定の実験授業を行う際の,背景学習用の講義をメディア化したものです。分子磁性を学ぶための最初の一歩として,磁性の説明から初めて,磁化,磁化率について確認します。化学専攻の大学院生向けですが,幅広い専門の方を対象としていますので,初歩的な内容から初めて,原子の磁性を理解するところまでが範囲です。学部レベルの物理化学の知識を前提としています。

分子磁性の基礎 前編

前編1  前編2  前編3

磁性化学を学ぶ際の基礎となる,磁場,磁束密度,磁気モーメント,磁化,磁化率,常磁性,反磁性といった基本用語について確認します。

分子磁性の基礎 閑話編

ちょっと休憩。簡単な実験を通して,強磁性体の常磁性転移を観察します。

分子磁性の基礎 後編

後編1  後編2  後編3

前編で学んだ磁性の基礎をもとに,原子の磁性について学びます。