変性アルコール

新型コロナウィルスが猛威を振るっています。深刻なマスク不足に加え,手指に用いる消毒薬も品切れの状態が続いています。

消毒薬としてよく使われるのがアルコールです。アルコールは水酸基を持つ化合物全般の一般名称なので,エタノールと言った方が正確ですが,日常会話ではアルコールと称してエタノールを意味することも一般的です。

ドラッグストアにはエタノールの他に,変性アルコール燃料用アルコールという商品も売られています。これらは,毒性の高い,エタノール以外のアルコールが混ざっていますので注意が必要です。

わざわざ毒性の高いものをエタノールに混ぜて販売する理由のひとつは,税金対策です。お酒には酒税がかかります。嗜好品のお酒に限らず,消毒用のエタノールであっても,お酒に転用できるものには酒税がかかります(研究用は特別な申請して台帳管理すると免税となります)。

しかしメタノールやイソプロパノールといった毒性の高いアルコールを混ぜたエタノールは,もはや飲用には使うことができませんので,酒税がかからず安く販売することができます。

消毒薬としての用途には,エタノールに数パーセントのイソプロパノールを混ぜる場合が多く,燃料としての用途ではメタノールの割合が多くなります。変性アルコールは危ないから,消毒用には使わないようにという情報もあるようですが,消毒用であっても変性させたものがあります。

手指の消毒であれば,イソプロパノールを加えた変性アルコールを使うことができます。ただし調理器具などには,摂取の可能性があるため,専用のアルコール製剤を使わなくてはいけません。燃料用アルコールは,より毒性の高いメタノールを多く含みます。事故を防ぐためにも,一般家庭では,メタノール含有のアルコールを消毒用に使ってはいけません。

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